【KAIZEN三四郎ものづくり道場】在庫が増える会社、減らせる会社 ――中小製造業の“余剰在庫”問題を考える

「社長、この部品が見当たりません。」
ある日の朝、現場担当者が慌てた様子で事務所に飛び込んできました。

「そんなはずはない。去年まとめて購入しただろう。」
社長も一緒になって倉庫を探します。

棚を探し、段ボールを開け、古い在庫をかき分けても見つかりません。
結局、その日は急いで再発注することになりました。

ところが数か月後。
誰も開けていなかった棚の奥から、その部品が未開封のまま見つかりました。
私たちがこれまで見てきた工場では決して珍しい話ではありません。

私たちプロフェクトは、中小製造業8社が自らの苦労や失敗をもとに設立した会社です。

お客様の工場を訪問すると、
「在庫はあるはずなのに見つからない」
「倉庫はいっぱいなのに欠品する」
「担当者しか在庫のことが分からない」
そんな声をよく耳にします。


今回は、中小製造業で余剰在庫が増えてしまう本当の理由と、在庫を減らせる会社との違いについて、KAIZEN三四郎と一緒に考えてみましょう。

倉庫がいっぱいなのに、なぜ欠品するのか

ツクル君

三四郎さん、うちの工場も倉庫はいっぱいなんです。
でも、必要な部品が見つからなくて慌てることがあります。

KAIZEN三四郎

それは珍しいことではない。
わしらが見てきた工場でもよくある話じゃ。

ツクル君

在庫が多ければ安心じゃないんですか?

KAIZEN三四郎

多くの会社がそう思っておる。
しかし実際には、在庫が多いことと必要なものが
あることは別問題なんじゃ。

在庫が増える原因は担当者の怠慢ではない

ツクル君

でも、発注し過ぎているということですよね?

KAIZEN三四郎

そう単純でもない。
「欠品でラインを止めたくない。」
「納期遅延でお客様に迷惑をかけたくない。」
「自分の判断で部品が足りなくなったら怖い。」

発注担当者は、そんな不安を抱えながら仕事をしている。
だから、
『念のため少し多めに買っておこう』
という判断になる。

ツクル君

なるほど。

KAIZEN三四郎

在庫が増える会社ほど、担当者は真面目なことが多いんじゃ。

在庫が増える会社で起きていること

私たちが多くの工場で見てきたのは、こんな状況です。
• 受注残がよく見えない
• 生産計画が頻繁に変わる
• 工程進捗が分からない
• 使用実績が集計されていない
• 在庫数に自信が持てない

すると、「足りないかもしれない」という不安だけが残ります。
そして在庫が増えていきます。

余剰在庫が会社から奪うもの

在庫は資産です。
しかし余剰在庫は別
です。

ある工場では、担当者が退職した後に数百万円分の部品が倉庫から見つかりました。
しかし既に仕様変更されており、多くは廃棄となりました。

また別の工場では、「在庫があると思っていた」ため発注せずにいたところ、
実際には在庫がなく納期遅延になったケースもありました。

余剰在庫は、
• 倉庫スペース
• 資金
• 管理工数
• 品質
を少しずつ蝕んで
いきます。

在庫を減らせる会社は何が違うのか

ツクル君

では、在庫を減らせる会社は何が違うんですか?

KAIZEN三四郎

情報がつながっていることじゃ。
在庫を適正化するためには、
• 受注残
• 生産計画
• 現在庫
• 使用実績
が見える必要があります。
わしが現場でよく見るのは、
営業は知っている。
製造も知っている。
でも購買担当だけ知らない。
という状態じゃ。
情報はある。
しかし、つながっていないんじゃよ。

Excel管理の限界

Excelや紙の管理が悪いわけではありません。

実際、多くの中小製造業はそこからスタートします。

しかし、
• 品目が増える
• 受注が増える
• 担当者が増える
と限界
が見えてきます。

最新版が分からない。
転記ミスが起きる。
担当者しか分からない。


結果として発注判断が属人化していきます。

在庫削減は経営改善である

ツクル君

在庫削減というと現場改善のイメージでした。

KAIZEN三四郎

もちろん現場改善でもある。
しかし本質は経営改善じゃ。
例えば余剰在庫が1,000万円あるとする。
その資金が戻れば、
• 設備投資
• 人材採用
• 社員教育
• 賃上げ
• DX推進
にも使える。
在庫を減らすことは、未来への投資余力を生み出す
ことなんじゃ。

TEDが目指していること

私たちは長年、
「在庫はあるはずなのに見つからない」
「誰も正しい在庫数が分からない」
「担当者が休むと発注できない」
という悩みを見てきました。

TEDは、そうした現場の困りごとを解決するために生まれた生産管理システムです。

TEDが目指しているのは、在庫を減らすことではありません。
現場の不安を減らすことです。


受注、生産計画、進捗、実績、在庫をつなげ、誰もが根拠を持って判断できる状態をつくる。
それが結果として適正在庫につながります。

私たちプロフェクトも、もともとは中小製造業の現場から生まれた会社です。
だからこそ、「在庫が多いのは分かっている。でも減らすのが怖い」
という経営者や担当者の気持ちも理解できます。


在庫削減とは、単にモノを減らすことではありません。
安心して判断できる環境を作ることなのです。

KAIZEN三四郎のまとめ

在庫が増える会社は、担当者が怠けているわけではありません。
むしろ真面目だからこそ、「足りなくなったら困る」
という不安から余分に発注してしまうのです。
私たちがこれまで見てきた工場でも、余剰在庫の原因はモノではなく情報でした。
在庫を減らすために必要なのは、我慢でも根性でもありません。
安心して判断できる仕組みです。

あなたの工場の「見える化レベル」を確認してみませんか?

余剰在庫を減らす第一歩は、現場の情報がどこまで見えているかを確認することです。
• 受注残をすぐに確認できるか
• 生産計画と在庫がつながっているか
• 現在庫を正確に把握できているか
• 使用実績を発注判断に活かせているか
• 担当者ごとに発注基準がばらついていないか
まずは、自社の生産管理レベルをチェックし、現場のどこに『不安の種』が隠れているかを確かめてみてください。

受注・生産計画・在庫・実績を一元管理したい方へ

生産管理システム「TED」では、中小製造業の受注管理・生産計画・工程進捗・在庫管理・実績管理を一元化し、現場と経営の見える化を支援します。

在庫管理を担当者任せにせず、会社全体で根拠ある判断ができる仕組みを作りたい方は、ぜひ資料をご覧ください。

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