プロフェクト(株)メルマガ DXナビゲーション バックナンバー 第48号:人数を仕事量に合わせる「小人化」が、最強の固定費削減になる理由(後編)

前編では、利益を確実に残すためには「他力本願な売上アップ」や「効果の見えにくい変動費削減」ではなく、人件費をはじめとする「固定費の削減」に注力すべきであること。そして、単に「出来高 ÷ 人数」を追うと、余計なものを作りすぎる罠に陥ることをお話ししました。
前編はこちら

今回は、その罠を突破し、確実に固定費を押し下げるための究極のアプローチ「小人化(しょうにんか)」について解説します。
「省人化」と「小人化」の決定的な違い
製造業でよく使われる「しょうじんか」という言葉。実はこれには二つの漢字があります。
・省人化(しょうじんか): 機械化や改善によって、単純に「工数を削る(1人減らす)」こと。
・小人化(しょうにんか): 生産量の増減(仕事の増減)に合わせて、「最適な人数に変動できる」ようにすること。
例えば、あるラインが「毎日100個作るために5人必要」だったとします。 市場の変動で、明日から「50個」しか作らなくて良くなった時、あなたの工場ではどうしていますか?
そのまま5人でダラダラと50個作っていませんか?(これでは生産性が半分になり、人件費という固定費がそのまま無駄になります)
「小人化」が徹底された工場では、生産量が半分になったら、ラインを「必要最低限の3人」で回すように即座に人員配置を変更します。そして、浮いた2人を別の「今、本当に人手が足りない工程」や「付加価値の高い業務」へとシフトさせるのです。
生産量(仕事の量)に合わせて、現場の人数を柔軟にカメレオンのように変える。 これが、JIT(ジャスト・イン・タイム)の思想における「小人化」です。
なぜ「小人化」ができると利益が残るのか?
小人化ができるようになると、工場は次のような変化を遂げます。
- 「いらないもの」を作らなくなる
必要なものを、必要な時に、必要なだけ作る。
これにより、余分な材料費や在庫を減らせるだけではありません。
「いらないもの」を作るために人を使うこともなくなります。 - 「いるもの」に人を集中できる
余分な仕事を減らすことで、本当に必要な仕事に人を振り向けることができます。
その結果、「いらないものを作っていたために、本当に必要な仕事が遅れ、残業で取り戻す」というムダも減らせます。 - 受注が減っても、人件費がムダにならない
仕事量に合わせて適切に人員を配置できるため、仕事が減った時に「手待ち」の人を抱え続ける必要がなくなります。
つまり小人化とは、単純に「人を減らす」ことではありません。
「人を、いらない仕事から、いる仕事へ移す」こと。
そして、「いらないものを作るための人件費」と「いるものを作るための残業」を同時に減らすことなのです。
これこそが、変動の激しい今の世の中でも、ビクともしない「安定経営」の極意です。

では、どうやって「小人化」を現場に定着させるのか?
「言うのは簡単だけど、日々の仕事量がバラバラな町工場で、どうやって『今の最適人数』を判断すればいいんだ?」
「うちの現場は、特定のベテランしかできない仕事ばかりで、簡単に人を配置転換(多能工化)なんてできないよ……」
そう思われるのも無理はありません。
小人化を実現するためには、感覚や勘ではなく、現場の稼働状況や進捗を「リアルタイムに数字で把握する仕組み」が不可欠です。
そこで、弊社のホームページ連動記事では、「JITを徹底し、小人化を実現するための具体的なステップ」を分かりやすくまとめてご紹介しています。
紙やExcelでの管理から脱却し、生産管理システム「TED」を活用することで、
「今、どの工程にどれだけ仕事が集中しているのか」
「どこで人が余り、どこで人が不足しているのか」をリアルタイムに見える化。
「いらないもの」を作るために人を使うのではなく、「いるもの」を作るために人を最適に配置し、不要な残業を減らしていく。
そんな「小人化」を実現するための具体的な方法を解説いたします。
ホームページ連動記事はこちら



コメント