プロフェクト(株)メルマガ 「DXナビゲーション」バックナンバー:第41号「儲かっているはずの仕事」が、実は赤字だった。うちの工場が青ざめた日のこと

前回(第40号)では、システム導入を成功させるためには「今のやり方のコピー」ではなく、「業務の標準化」が必要だというお話をしました。
社長の覚悟が現場に伝わり、業務の標準化が進み、いよいよシステムが稼働し始める。
「これでうちの工場も一安心だ」
……多くの経営者がそう安堵します。
しかし、本当の「試練」はここから始まります。
システムが動き出し、現場が正確なデータを入力し始めた1ヶ月後、画面に映し出される「見たくなかった現実」に直面するからです。
冷や汗が止まらなかった、自社のデータ
実は、私たちプロフェクトが自分たちの工場にシステムを入れたとき、まさにこの絶望を味わいました。
当時、私たちはある主要取引先の案件を「うちの稼ぎ頭だ」と信じて疑いませんでした。毎月安定して注文があり、現場も忙しく動いている。
しかし、システムが稼働し、材料費や加工の実績工数を正確に測定し始めた1ヶ月後。 画面に表示された数字を見て、経営陣は言葉を失いました。
「作れば作るほど、赤字になっている……」
ベテランの「勘」で見積もっていた加工時間は、実際には想定の1.5倍かかっていました。おまけに、材料の歩留まり(端材のロス)も計算から漏れていたのです。
忙しく機械が回り、社員が汗を流しているのに、会社の財布からはお金が静かに垂れ流されている。あの夜、事務所のパソコンの前で冷や汗が止まらなかったことを、今でも鮮明に覚えています。

なぜ「どんぶり勘定」の出血に気づけないのか?
なぜ、私たちはこれほど大きな赤字に気づけなかったのでしょうか。
それは、月末の「全体の決算」を見ていたからです。 工場全体でなんとなく利益が出ていると、黒字の案件が赤字の案件を隠して(相殺して)しまいます。個別案件ごとの「本当の原価」が見えなくなってしまうのです。
現場の職人たちは、一切サボっていません。むしろ、少しでも早く納めようと必死に働いてくれていました。 悪いのは現場ではなく、「どんぶり勘定で見積もり、どんぶり勘定で受注していた経営の仕組み」でした。
現場がどれだけ汗を流しても、入り口の見積もりと原価の把握が間違っていれば、工場は疲弊していくばかりです。

痛みを直視することが、本当の利益への第一歩
「本当の原価」を知ることは、正直に言って最初は苦しいです。 長年の自分の値決めや、得意先との関係性を否定されるような気がするからです。
しかし、その「痛い現実」を見ないふりをしていては、いつか会社は体力を失い、沈んでしまいます。
私たちが提供している生産管理システム「TED」は、ITベンダーが作った「スマートな管理ツール」ではありません。
自分たちの工場で「どんぶり勘定の恐怖」に震え、赤字を垂れ流し、のたうち回りながら「自分たちが生き残るために作った、泥臭いシステム」です。どうすれば現場に負担をかけず、正確な原価を把握できるか。その失敗の歴史が、すべて機能として詰め込まれています。
社長、御社の見積もりと実際の原価は、本当に合っていますか? 「忙しいのに、なぜかお金が残らない」と感じていませんか?
現実を知ることは怖いですが、それが「筋肉質な工場」へと生まれ変わる、唯一のスタートラインです。

どんぶり勘定から脱出するための第一歩。御社の「現在地」を測ってみませんか?
もし、自社の今の状態に少しでも不安を感じられたら、まずは現状を客観的に把握することから始めてみませんか?
弊社が提供する「生産管理力診断チェックシート」は、
中小製造業の現場・管理者・経営者のために作られた“現場の実態を可視化する診断ツール”です。
・原価・利益は正しく把握できているか
・納期と生産計画は先読みできているか
・現場の情報は滞りなく流れているか
・経営判断はデータに基づいているか
これらを20問・5段階評価でチェックすることで、自社の現在地と、改善の優先順位が見えてきます。
これはテストではありません。“現場の現実”を映す鏡です。

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