【KAIZEN三四郎ものづくり道場】忙しいだけの毎日から脱却せよ。「時間生産性の棚卸し」で会社と自分の未来を変える方法(後編:解決・実践編)

後編テーマ:ムダを捨て、未来を買え。「標準化」とシステムで実現する劇的改善
【後編のはじめに】
業務改善の鬼・KAIZEN三四郎の指導のもと、『時間の棚卸し』を行った若手社員ツクル君。分析の結果、業務時間の7割以上が『価値を生まない時間』だったことが判明しました。 後編では、この絶望的な状況からどう脱却するか? 具体的な改善アクションと、ITツール(生産管理システム)を活用した『情報の整流化』について解説します。


第4章:生産性向上のための「断捨離」と「標準化」
KAIZEN三四郎さて、棚卸しの結果が出た。次に行うのはアクションだ。順番を間違えるなよ。まずは「C」を即刻やめることだ。



「C」を減らす……。例えば、この「会議のための資料をホチキス留めして配る時間」とかですか?



その通り。事前にPDFで送って、プロジェクター投影にすればゼロにできる。そして、最も厄介なのが「探し物」というムダだ。ツクル、お前が図面や過去の見積もりを探すのに時間がかかっている原因は何だ?



ええと……データが個人フォルダに入っていたり、ファイル名の付け方がバラバラだったりして、検索してもヒットしないんです。あと、紙の図面はキャビネットのどこにあるか、ベテランの佐藤さんしか知らないとか。



それが「属人化」の弊害だ。ここで必要なのが「標準化」と「ITツールの活用」だ。 誰がやってもすぐに情報にアクセスできるルール(標準)を作り、それを維持しやすいシステムを入れる。これが「B(付帯作業)」を極限まで圧縮する鍵になる。



なるほど。僕たちが今導入しようとしている生産管理システムなん
かも、まさにそのためにあるんですね。



そうだ。「システムへの入力が面倒だ」と言う現場の声があるだろう? あれは本質が見えていない。システムに入力することで、「後で探す時間」「集計する時間」「他部署へ伝達する時間」といった膨大なBやCの時間を削減できるんだ。目先の1分の手間で、未来の1時間を買っているようなものだ。



「未来の時間を買う」……。いい言葉ですね!



逆に、システムもルールもなく、個人の記憶やExcel職人の超絶技巧に頼っている状態は、時間という資産をドブに捨てているのと同じだ。


第5章:空いた時間で何をするか?



ムダ(C)をなくし、付帯作業(B)をシステムや標準化で効率化する。そうすれば、残業もしなくて済むし、楽になれますね!



ツクル、詰めが甘いぞ。楽になることがゴールではない。



え、違うんですか?



時間生産性の棚卸しをして、圧縮して捻出した時間をどう使うか。ここが企業の運命を分ける。 空いた時間で、今まで忙しくて手が回らなかった「A(正味作業)」を増やすんだ。
・既存顧客への丁寧なヒアリング
・新技術の習得や研究
・より高品質な提案書の作成
・若手の教育
これらに時間を投資することで、初めて「生産性が上がった」と言える。単に早く帰るだけなら、それは「時短」であって「生産性向上」ではない。



ハッとしました。僕は「今の苦しさから逃れたい」一心でしたが、本当は「もっといい仕事がしたい」と思っていたんです。探す時間や転記する時間がなくなれば、もっとお客様の要望を深掘りする時間が作れますもんね。



その意気だ。時間の使い方が変われば、仕事の質が変わる。仕事の質が変われば、会社の利益構造が変わり、最終的にはお前の給料や市場価値にも跳ね返ってくる。
第6章:「時間の棚卸し」の先にある、本当の改善へ
今回の対話で、ツクル君は「探す時間」や「情報の伝達・転記にかかる時間」といった、価値を生まない時間(BやCの領域)がいかに多いかに気づきました。
しかし、これを個人の「意識」や「努力」だけでゼロにするには限界があります。 そこで必要になるのが、「仕組み(システム)」による情報の整流化です。


私たちプロフェクト株式会社は、中小製造業の現場を知り尽くした生産管理システム「TED」の開発・導入を通じ、お客様の「時間資産」を最大化するお手伝いをしています。


まずは「現状」のご相談から
「ウチの会社も、見えないムダな時間に埋もれているかもしれない……」
「システムの導入を検討しているが、業務フローの整理から相談したい」
そう感じた経営者様、ご担当者様。まずは現状の課題をお聞かせください。
プロフェクトは、システムという道具を提供するだけでなく、「製造業が本来注力すべき『モノづくり』の時間を取り戻す」ためのパートナーです。
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