【KAIZEN三四郎ものづくり道場】2026年労働基準法改正は「危機」か「好機」か? KAIZEN三四郎が説く、中小製造業が生き残るためのDX

2026年の労基法改正は、“残業で回してきた工場が最も影響を受ける法改正” です
2026年に向けて議論が進む労働基準法改正は、実は中小製造業に最も影響が大きいテーマです。
「連続勤務日数の上限設定」「勤務間インターバル制度」など、“これまでなんとか乗り切ってきた働き方”がそのままでは通用しなくなる可能性があります。
しかし、これは単なる「規制強化」ではありません。
現場に眠るムダを洗い出し、生産性を底上げするチャンスでもあります。

本記事では、製造業の現場経験豊富なコンサルタント KAIZEN三四郎と中小金属加工企業に勤務する若手のツクル君の対話を通じて、法改正が工場にもたらすリアルな影響と、今から準備すべきDXのポイントをわかりやすく整理します。
【本記事のポイント】
・2026年労基法改正は中小製造業ほどインパクトが大きい
・“人を増やす前に、時間を生み出す工場づくり”が必須
・生産管理システム TED による業務見える化が突破口になる
【留意点】
本記事の記載内容は、2025年11月時点で厚生労働省の「労働基準関係法制研究会」等において議論・検討されている内容に基づいています。法改正が確定したわけではありません。ついては、具体的な改正条文、施行時期、数値基準(上限日数や時間数など)は現時点で確定しておらず、今後の議論により変更される可能性があります。
第1幕:法改正で何が“通用しなくなる”のか?
ツクル君: 三四郎さん、最近ニュースで「労働基準法が変わる」ってよく聞くんですけど、正直うちみたいな中小の町工場にはあまり関係ないですよね? 大企業の話でしょ?
KAIZEN三四郎: 甘いな、ツクル君。今回の改正は“数十年に一度レベルの大改革”だ。
むしろ中小製造業ほど直撃を受ける内容だぞ。
ツクル君: えっ…そんなに?
▼特に影響が大きい5つのポイント(いずれも予定)
① 連続勤務日数の上限(13日)の導入
「土日も頼む!」が通用しにくくなる。
② 勤務間インターバル(11時間)の義務化
23時まで残業 → 翌朝10時出社が必要になる。
③ 管理監督者の労働時間を“客観記録”で把握
工場長やリーダーの“名ばかり管理職”が成立しなくなる。
④ 法定休日の事前特定が義務に
法定休日と所定休日の区別は、休日労働に対する割増賃金率に影響する。
⑤ 「つながらない権利」に関するガイドラインの策定
勤務時間外の連絡の社内ルールを労使で検討していく。



KAIZEN三四郎: ツクル君、今のやり方のままだと、“納期・人手・シフト”のすべてで壁にぶつかるぞ。
ツクル君: いや、うちの工場長なんて、みんなの分まで働いて現場を回してるのに…。
これ、人を増やさなきゃ無理ですよ。でも応募しても来ないんです!
第2幕:人を増やせないなら、“時間を生み出す工場”に変えろ
KAIZEN三四郎: そこだ。いまは空前の人手不足。
“人を増やして解決”はもう現実的じゃない。
これからの工場に必要なのは
『長く働く工場 → 時間を生み出す工場』への転換だ。
ツクル君: 時間を生む…?
KAIZEN三四郎: どこの工場にも、こんな光景があるはずだ。

▼現場に眠る“ムダ時間”
・「あの図面どこいった?」と探す
・材料が届かず手待ち
・進捗確認で現場を走り回る
・Excelに入力・転記
・予定変更の連絡で右往左往

これらは“仕事”じゃない。
法改正をきっかけに、このムダを削ぎ落とすチャンスなんだよ。
第3幕:TEDが生み出す“1日1時間の付加価値創出時間”
ツクル君: でも、ムダをなくすって、どうやって?
KAIZEN三四郎: DXだ。たとえば生産管理システム『TED』を使うとどうなる?

この積み重ねで、1人あたり約1時間。
工場全体なら“毎日数十時間”の改善に使う時間が生まれる。
ツクル君: それなら、残業しなくても納期に間に合うかもしれない!
まとめ:法改正は“ピンチ”ではなく“強制的な進化のチャンス”
2026年の労基法改正は、
「今までなんとかやってきた工場」の限界を突きつける出来事です。
一方で、ムダを可視化し、
生産性を底上げする“絶好のタイミング”でもあります。
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