標準工数と実績工数

なぜ今「標準工数」と「実績工数」の管理が必要なのか?

「忙しいのに利益が残らない」を脱却する。なぜ今、標準工数と実績工数の対比が必要なのか?

 毎日残業続きで、現場はフル稼働している。売上も立っているはずなのに、いざ蓋を開けてみると「思ったほど利益が残っていない」ということはありませんか?

 多くの中小製造業様が抱えるこの矛盾。その原因の多くは、「見積もり(標準)」と「現実(実績)」の乖離にあります。

 「標準工数」と「実績工数」を正しく把握し、その差(予実差異)を埋めていくこと。これこそが、材料費の高騰や人手不足が加速する現代において、製造業が確実に利益を確保するための重要な手段です。

 本ページでは、単なる用語の解説だけでなく、多品種少量の現場における「儲かるための工数管理」のポイントを解説します。

こんな「どんぶり勘定」に陥っていませんか?
  • 見積もりは、ベテラン社員の「勘と経験」だけで作られている
  • 「標準時間」の設定が数年前のままで、更新されていない
  • 日報は書いているが、「作業時間」の集計・分析まではできていない
  • どの製品が赤字で、どの製品が黒字か、正確には把握できていない
  • 多品種少量だから「標準化は無理」だと諦めている

 もし一つでも当てはまるなら、工数管理の仕組みを見直すだけで、工場の利益率は改善できる可能性があります。 まずは、その基礎となる「標準工数」と「実績工数」の違いから整理していきましょう。

標準工数と実績工数、その違いとは?

 生産管理において、時間は「コスト」そのものです。利益をコントロールするためには、まず「あるべき時間(標準)」と「実際にかかった時間(実績)」を明確に区別する必要があります。

1.標準工数(Standard Man-hours)

 標準工数とは、「標準的な作業条件で、熟練した作業者が、通常のペースで作業を行った場合にかかる時間」のことです。見積もりの根拠や、生産計画のベースとなる重要な指標です。

 単純な作業時間だけでなく、段取りや余裕時間も含まれます。一般的には、以下のような構成で成り立っています。

STEP
準備標準時間(段取り)

金型の交換、材料の運搬、図面の確認など、作業を始めるための準備にかかる時間です。

STEP
正味作業時間(主体作業)

実際に製品を加工・組立している時間です。付帯作業(箱詰めや取り置きなど)もここに含まれます。

STEP
余裕時間(バッファ)

朝礼、清掃、用足し、疲労回復など、作業には直接関係ないものの、業務上避けられない時間です。通常、3〜5%程度を加算します。

標準工数を決めるためには、「標準作業」が確立されている必要があります。

標準作業 = ①作業順序 + ②作業標準時間 + ③標準手持ち
これらが決まって初めて、「この製品は〇〇分で作れるはずだ」という基準が生まれます。

2.実績工数(Actual Man-hours)

実績工数とは、「実際にその製品を作るのにかかった時間」のことです。 ここには、標準工数には含まれていない「トラブル対応」「手待ち時間」「手直し(リワーク)」などの“異常値”もすべて含まれます。

標準工数(理想)

・計画段階での時間。
・「これくらいの時間で作れば利益が出る」という目標値

実績工数(現実)

・現場でかかったリアルな時間。
・チョコ停や手待ちなど、見えないロスが含まれている。

利益は「標準」と「実績」の差で決まる

 なぜ、この2つを比べる必要があるのでしょうか? それは、この2つの差(予実差異)こそが、工場の「利益」そのものだからです。

  • 標準工数 > 実績工数(目標より早くできた)
    • 黒字(利益増)。作業能率が100%を超えている状態です。
  • 標準工数 < 実績工数(目標より時間がかかった)
    • 赤字(利益減)見積もり段階の想定利益が、現場のロスによって食いつぶされています。

理屈はわかるけど、うちは多品種少量だし、毎日違う製品を作っているから『標準』なんて決められないよ…

実は、そういったお悩みを持つ中小製造業様こそ、デジタルの力を借りるメリットが大きいのです。 次は、現場が抱える「管理の壁」について見ていきましょう。

中小製造業の壁:なぜ「多品種少量」だと管理が続かないのか?

 「標準時間を設定し、実績と比較してカイゼンする」。 言葉にするのは簡単ですが、これを実践しようとして挫折した経験を持つ企業様は少なくありません。

 特に、日本のものづくりを支える中小製造業の現場には、大手自動車メーカーのような「大量生産」の管理手法がそのまま通用しない現実的な理由があります。

1.膨大な品種数と「標準設定」の限界

 教科書通りの管理を行おうとすると、全ての製品に対してストップウォッチで時間を計測し、標準時間を定める必要があります。 しかし、数千〜数万点の部品を扱い、毎日異なる注文が入る「多品種少量生産」の現場で、それは現実的でしょうか? 

よくある失敗パターン
  • 過去の全製品のデータをExcelで作ろうとして、途中で力尽きる
  • 試作品や特注品が多く、そもそも過去のデータが存在しない
  • 「標準」を決めても、設計変更や工程変更ですぐに古くなる

 その結果、「標準がないまま生産する」あるいは「ベテランの頭の中にしか基準がない」という状態に戻ってしまうのです。

2.現場の負担になる「実績収集(日報書き)」

 正確な「実績工数」を集めるためには、作業員が作業の開始・終了時刻を記録する必要があります。しかし、忙しい現場において、この記録作業は大きな負担です。

「1日に何十個もの製品を作るのに、いちいち紙に時間を書いていたら仕事にならないよ!」
「後でまとめて書くから、だいたいの時間になっちゃうな…」

 手書きの日報では、どうしても「どんぶり勘定」になりがちです。 また、準備時間(段取り)や手待ち時間が「作業時間」の中に埋もれてしまい、「本当のロス」が見えなくなってしまうのが最大の問題です。

3.「結果」しか分からないタイムラグ

 苦労して集めた手書き日報も、事務員さんがExcelに入力して集計が終わる頃には、数日〜1ヶ月が経過しています。

赤字だったことが分かった時には、もうその製品は出荷済み。次の対策を打つには遅すぎます。 必要なのは、「今、現場で何が起きているか」がリアルタイムで分かる仕組みです。

 「多品種だから標準が決まらない」 「忙しいから実績が取れない」 「集計に時間がかかる」

 これら中小製造業特有の課題を、「人の頑張り」ではなく「仕組み」で解決するために開発されたのが、生産管理システム「TED」です。

 次章では、TEDがどのようにしてこれらの壁を突破し、利益体質の工場を作るのかをご説明します。

その課題、「TED」なら解決できます。現場に負担をかけない「利益直結型」の仕組み

 私たちプロフェクトが開発した生産管理システム「TED(Total Engineering Design)」は、単なる事務処理ソフトではありません。 多品種少量の現場において、「P(計画)・D(実行)・C(評価)・A(改善)」のサイクルを確実に回すために設計された、現場主導型のシステムです。

1.「書く」から「選ぶ」へ。実績収集を徹底的にラクにする

  • 手書きの日報はもう必要ありません。
  • TEDなら、指示書に印字されたバーコードを読み取り、PC、タブレット画面を選択するだけで「作業開始(着手)」と「作業終了(完了)」が記録されます。
  • 鉛筆を持つ時間をなくし、現場の作業員様には「ものづくり」に集中していただける環境を作ります。

2.「実績」がたまれば、それが最強の「標準」になる

 「多品種だから標準時間が決められない」というお悩みも、TEDが解決します。 無理に最初から標準を決めなくても、TEDを使って日々の実績(D)を蓄積していけば、それが「自社の実力値データ」になります。

 次回、似たような製品の注文が来たとき、過去の実績データを参照して「標準」として設定する。 このサイクルを繰り返すことで、見積もりの精度(P)は自動的に向上し、どんぶり勘定から脱却できます。

 人間の動作には、まだまだ知恵を絞れる「ムダ」が潜んでいます。 TEDは、精神論ではなく「正確なデータの把握」によって、効率が良く、疲れない職場づくり(標準化)をサポートします。

 「ウチのような中小企業でも、本当に使いこなせるだろうか?」 そう思われた方こそ、ぜひ一度ご相談ください。それぞれの工場の「個性」に合わせた運用をご提案します。

貴社の「個性」を活かした生産管理を実現しませんか?

 中小製造業には、それぞれの創業からの歴史(生い立ち)による「個性」があります。その個性こそが、他社にはない強みであり、競争力の源泉です。

 私たちプロフェクトは、パッケージシステムをただ導入するだけのご提案はいたしません。 貴社の強みを活かしつつ、現場に無理なく定着し、確実に成果(利益)に直結する運用方法を一緒に考えさせていただきます。

まずは「自社の現在地」を知ることから始めましょう

「うちの工場の管理レベルは、他社と比べてどうなのか?」
「TEDを導入すると、具体的にどう変わるのか?」

 まずは、小さなステップから始めてみませんか? 貴社の課題解決に役立つ情報を無料でご用意しております。

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