【KAIZEN三四郎ものづくり道場】 不良ゼロを実現する!品質管理 徹底講座連載第3回:不良ゼロへの挑戦! ─ 「ひもスイッチ」と「自働化」で品質をつくり込む

品質は検査でなく「つくり込み」で生み出す

ツクル君: 三四郎さん、最近「品質のつくり込み」って言葉をよく聞くんですけど、これは具体的にどういう考え方なんですか?

ツクル君: 検査で見つけるんじゃなくて、最初から不良品を流さないようにするんですね。

ツクル君: ラインを止めるんですか?それって、生産が止まってしまうんじゃないですか?

ツクル君: へぇ、そうなんですね。欧米企業では作業者にはラインを止める権限がないことが多いと聞きますが、この違いがTQCが日本で発展した理由の一つなんですね。

異常を「見える化」する土台:5Sの徹底

ツクル君: 5Sって、整理・整頓・清掃・清潔・躾ですよね。でも、なんで品質改善と関係があるんですか?

ツクル君: 標準的でクリーンな状態…。それがどう品質につながるんでしょう?

ツクル君: なるほど!5Sは、問題発見のための土台づくりなんですね。当たり前のことを徹底する力が、良いものづくりには必須だと。

不良を未然に防ぐ仕組み:自働化とポカヨケ

ツクル君: 不良を見つけるだけでなく、発生そのものを防止するのがTQCの本質だと聞きました。そのための具体的な手法は何がありますか?

ツクル君「自働化」ですか?それはオートメーション化のことですよね?

ツクル君: 人間の知恵とは?

ツクル君: なるほど。人間が改善の工夫をするきっかけにするんですね!では、「ポカヨケ」は何ですか?

真因を発見する力:「なぜ」を繰り返す

ツクル君: 原因追求ですね。どうすれば真の原因にたどり着けるんでしょう?

改善の基本:標準化とPDCAサイクル

ツクル君: 最後に、品質改善において「標準化」がとても重要だと聞きました。

ツクル君: 標準から外れたとき、それが異常(問題)だとわかるわけですね。

ツクル君: 標準を守り、問題を発見したら標準を見直して改訂していく…という繰り返しですね。

ツクル君: 「品質のつくり込み」から始まり、5Sで土台を作り、自働化・ポカヨケで不良を未然に防ぎ、なぜを繰り返して真因を見つけ、そして標準化とPDCAで常に改善していく。すべてがつながっているんですね!ありがとうございました、三四郎さん!

【今日のKAIZEN三四郎の教え】品質は「検査」ではなく「つくり込み」で実現せよ!

品質は、検査で後から見つけるのではない。
現場の『見える化』と『自働化』で、最初からつくり込むものじゃ。
不良品は現行犯で捕まえ、真因を断て!

<今日の専門用語> 
品質のつくり込み
 検査に頼るのではなく、生産ラインの過程で不良を出さないようにする活動全般のこと。作業員一人ひとりが「不良品は後工程へは流さない」という意識を持ち、異常を発見したらラインを止めることが基本 。
自働化(ニンベンのついた「自働化」)
 機械が不良品を感知したら自動で停止し、人間に品質問題の解決と工夫を促す機能を持たせること。機械は人間の補助的な役割であり、品質問題の解決は人間が担うという、TQCの考え方 。
ポカヨケ
 人が作業ミス(ポカ)をしようとしたときに、機械や仕組みがそれを防ぐ(ヨケる)ようにする工夫のこと。例えば、間違った部品を取り付けようとしたら機械が動かないようにする仕組みなど、不良予防に極めて有効な手法 。
5S
 整理・整頓・清掃・清潔・躾のこと。目的は現場を標準的でクリーンな状態に保ち、普段と違う状況(異常)をすぐに浮き立たせて「問題の見える化」を実現するための土台づくり 。

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